感想の1つ (2009年度)


普段から趣味でプログラミングを行っているが、 個人趣味のプログラミングでスレッドが必要になる場面がほとんど無いため、 今回このテーマを選んだ。 プログラミングは、ある日突然新しい知識や技術が必要になることが多いため、 並列計算という比較的どの分野でも必要になる経験を、 今のうちに積んでおきたいと思ったからである。

スレッドプログラミングの経験がほとんどない状態で演習に臨むことに不安も覚えたが、 幸い演習資料が分かりやすいものばかりで、 課題もスムーズにこなすことが出来た。 それと同時に、 今まで自分が「高速化」という分野に関して如何に無頓着であったかを実感した。 最近のコンピュータは性能の良いものばかりで、 コードの分かりやすさやアルゴリズムの平易さに気を配っていれば、 実行速度が問題になることはまずない。 個人で膨大な量のデータを演算しなくてはならない場面もほとんどない。 普段から「速さ」に関して真剣に向き合う機会が、全くと言っていいほど無いのだ。 それゆえ、今回の演習は自分にとって非常に有意義なものであった。 高速化の奥深さを知ることができ、並列化の困難さも身を持って味わえた。 当初の目標通り新たな知識を身に付けられたと同時に、 プログラミングの新しい面白さを見つけられたようにも感じられる。

この演習による経験が、将来役に立つことを期待したい。


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Masahiro Yasugi: yasugi@kuis.kyoto-u.ac.jp